隠された顔 絵巻のなかの尊きものたちの描き方 / 山本陽子
絵巻に天皇を表す際には、顔を見えぬように描く慣習があった。尊きものたちの顔を見えぬように描く表現は、どのように行われたか。平安時代の天皇はあらわに姿を見せず、内側からは外が見え外からは中が見えぬように御簾を下ろしていた。そこで絵巻に天皇を描く場合は、存在を暗示しながらも顔が見えないように工夫が行われた。宮廷絵師が生み出したこの技法は鎌倉時代に、神社の縁起絵巻で見てはならない神々を描く場合にも転用される。<br>尊いものの姿を“見えないように描く”表現がなぜ生まれ、どのように行われたかを、平安から鎌倉の絵巻で考える。<br>山本陽子
教育評論社
2024年09月
カクサレタ カオ
ヤマモト ヨウコ
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