宮本常一『忘れられた日本人』 / 畑中章宏
日本列島の至るところで「庶民」が育んできた“小さな歴史”をひもとき、いまなお私たちのうちに息づく文化の基層をたどる。名もなき人々の営みに、真の歴史があった<br><br>柳田国男、折口信夫と並ぶ民俗学の巨人・宮本常一。彼は、各地の歴史や文化、産業などの民俗学的調査を進めるなかで、自らの足で日本列島をすみずみまで歩き、人々から膨大な話を聞いた。それを通して触れた人々の生活意識や文化の奥深さ・多彩さを、既存の民俗学の方法を超えて、紀行、座談、聞き書き、随筆など様々な手法を用いて浮かび上がらせたのが『忘れられた日本人』だ。<br>伝統的な歴史叙述には描かれてこなかった無名の人々=「庶民」が育んできた“小さな歴史”をひもとくことで、いまなお私たちのうちに息づく文化の基層をたどる。同時に、そこに存在したユニークな「公共性」「民主主義」から、現代社会に通じるヒントを読みとく。<br>畑中章宏
NHK出版
2024年05月
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ハタナカ アキヒロ
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