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ゴダール伝 みすず書房
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コリン マッケイブ (著)
堀 潤之 (翻訳)

2007年発行

カバー上部に若干のヨレ、オビに汚れ。
本文の状態は良好です。


「その参照項の範囲の広さ——映画の歴史、芸術の歴史、マルクス主義の歴史——において、ゴダールの仕事はその人生と同じくらい私たちをひるませる。この本質的にほのめかしの多い、並はずれて豊かな仕事を十分に論評するのに必要な能力をすべて持ち合わせていると考えるのは、愚か者だけだろう。だが、人生に関してそうだったように、いくつかの特定のアングルを選び、ある特定の肖像を提供するという決断をすることで、企画を実現する見通しが立った。各章が提供するのは、そのようなアングルである」(「序」より)
ヌーヴェル・ヴァーグの寵児として映画史に生まれ落ち、半生紀をへた今日なお特異な映画作家でありつづける、ジャン=リュック・ゴダール(1930‐)。生きた伝説であるシネアストの生い立ちから現在までをたどる、初めての伝記だ。
スイスとフランス、二つの故郷を往復する幼年時代、盗みと逃走を繰り返す青年時代、そして、ある日、映画がゴダールをとらえた。
映画愛にあふれる人物たち——ラングロワ、バザン、トリュフォー、クタール、ゴランとの交流と、ゴダールを次なる段階へと導く回転扉となる女たち——カリーナ、ヴィアゼムスキー、ミエヴィルとの物語を、ゴダールのつぶさな観察者であり映画人でもある著者が、たんねんに描き出してゆく。それはまた、古典的アメリカ映画への熱狂から、68年における政治的なものの追究、実験的なテレビ作品の製作をへて、『映画史』に結実する映画的手法/文体の模索として生きられた、〈ゴダール〉という映画史でもある。
貴重な写真資料、詳細なフィルモグラフィーを収めた本格的なゴダール伝、待望の邦訳。
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