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M4897●江戸明治和本等>小笠原流躾方百ヶ条 礼法書 寛文板後印
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●江戸明治和本●小笠原流躾方百ヶ条[〈新板〉小笠原百ヶ条](寛文6年板改刻)
【判型】中本1冊。縦184粍。
【作者】不明。
【年代等】寛文6年1月初刊(嶋田勘右衛門板)刊。江戸中期再刊。刊行者不明。
【備考】分類「礼法・武家故実」。『小笠原流躾方百ヶ条[〈新板〉小笠原百ヶ条]』は、寛文6年板の刊記を改刻したもので、内容は万治2年刊『小笠原流百ヶ条』([京都]山本長兵衛板)とほぼ同じで、冒頭に「先、奉公人の心持、主人のきにあわん、あわんとする事はあしく候。其ゆへは、さやうに候へば、いか成きんくをも申か、又ははうばひ(傍輩)をそしるかさゝゆるか、又はしだるく見え、さし出て見え、そばより大きにみて、はうばひにくみ候間、あしく候…」と奉公人の最も基本的な心掛けを述べたうえで、「先、第一披露書百ヶ条可嗜次第」と題して、「一、人前にて楊枝をつかひ候事」以下90カ条を列挙する。これらは、楊枝・手水を始めとする立居振舞や進退に関する条々で、細かな説明を一切載せないのが特徴。続いて「鷹に会時の礼の事」から「出来間ぜんふ(膳部)の次第」まで、起居進退・受け取り渡しの作法、また食礼・婚礼を主とする77項目を掲げて所々詳しく解説する。寛文6年板系統は、ほとんど仮名書きの本文を13行・稀に付訓で記し、末尾数条では膳部の図解も付し、末尾で「右くふべき事」として、「春はあをき物、すき(酸き)物よりくひそむべし。夏はあかき物かにがき物より、秋は白き物かからき物より、冬はしはゝゆき(塩辛い)物かくろき物よりくひはじむべし…」と、季節によって箸を付ける順序が異なる点などを注記し、最後に「右、いづれも見合、きてん(気転)第一也。をのをの其たしなみ朝夕に是あるべきもの也。ひすべし、ひすべし、口伝」と結ぶ。江戸初期刊本の小笠原礼法書の多くが本書と大同小異である。
★原装・題簽欠・状態概ね良好。稀書(全国に所蔵数カ所(国文学研究資料館DB))。
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