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大正四年大正天皇即位礼 6代目「乾山」作記念香盒「萬壽無疆(ばんじゅむきょう)」
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大正4年(1915年)京都御所で執り行われた大正天皇即位礼の記念香盒、十六菊花紋の蓋と内側は金箔張りです。
即位礼が大正元年でなかった理由はネットを参照下さい。

桐箱入り、蓋表裏に箱書き、朱文落款が。
香盒蓋の金箔に篆書四字、香盒底に記念文が彫刻。これらは次の①~⑨ですが、判読難もあり、判読誤りもあるかも。
桐箱蓋表に、①「記念香盒」、蓋裏に、②「大正乙卯」「佳節」、③「拾五個ノ内?」、④「北渓窯?」、⑤「乾山造」の箱書き、⑥「乾山」の落款が。
香盒蓋金箔に、⑦「萬壽無疆」(何とか判読)。
香盒底に、⑧「御即位大典為記念謹造」の彫刻、⑨「乾山」の刻印。
①、⑥、⑧、⑨以外の判読と解釈などは次の通りです。
②「たいしょうきのとう」は大正4年(1915年)、「かせつ」は目出度い日、祝日の意味。
③「じゅうご」次の「このうち」は判読誤り?製作数15個の内1個?
④「ほっけいがま(よう)」は、⑤の6代目「乾山」関連に「北渓窯」がありますが、判読誤り?
⑤「けんざんづくり」の「乾山」は、江戸中期の陶工「(初代)尾形乾山(1663~1743年)」の歴代と考えられます。歴代の多くは血縁による襲名ではありませんが、大正期の陶工「浦野繁吉」(先代の門人)が「乾山」血縁の養子に入り、6代目「乾山」を襲名、7代目を指名されていたバーナード・リーチの襲名辞退などで、6代目で終焉、と解説。歴代の系譜は複雑です。
出品の香盒は大正4年の製作、蓋裏「乾山」の筆跡がネット記事と似る、などから6代目の作品と考えられます。
ちなみに、江戸中期に活躍した「琳派(りいぱ)」の代表画家「尾形光琳」は、初代「乾山」の6歳年上の兄です。
⑦「ばんじゅむきょう」は、いつまでも長生きすることを願う意味の四字熟語。

香盒は100年以上のアンティーク品です。製造由来の傷と思われる小さな割れが一ヶ所(写真6)、金箔に若干の黒ずみが見られますが、これら以外に、汚れや欠け、ヒビ、金箔の剥がれなどはほぼなく状態良好です。

大きさ(㌢)重さ(㌘)はおよそ次の通りです。
外径6.9、内径4.8、高さ2、重さ92/
共箱一辺8.5、高さ3.5、重さ41/

経年100年以上のアンティーク品です。ネット上にも類似品は見つからず希少品と思われます。香盒に汚れや傷はほぼなく、金箔も良好な状態です。茶道具に、コレクションにされては。
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